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2011年

8月

06日

母と子の444日就活戦争(5)

最高気温15.7度というよく晴れた2011年の4月1日。息子は社会人となった。

 東日本大震災の影響で大学の卒業式は中止となり、春休み中は毎朝アルバイトに出かけていたため、当日の朝、送り出した後にようやく「あ、今日か ら社会人か…」と思った次第である。子供が社会人になることは親にとって子育てが一段落する節目だが、いつもながらのあわただしさで感慨もなく過ぎてし まった。

黒い就活バッグを茶色の革のカバンに買い替え、社会人として働きはじめた。

 息子はというと、黒い就活バッグを茶色の革のカバンに買い替え(伊勢丹新宿店メンズ館で購入したそうだ)、毎日張り切って仕事に出かけている。

 2010年10月16日、息子が本格的に就活を始めてから1年を過ぎて、ようやく最初の内定通知が届いたときには、心底ホッとしたようだった。 いつもにぎやかな息子なので、もっと大げさに喜ぶかと思うと、ちょっと意外ではあったが、それだけ将来への不安が大きかったのかもしれない。家全体も安堵 のムードに包まれた。

 それから約1カ月後の11月23日、夜、子供たちと食い入るように「ガイアの夜明け」(テレビ東京系)を見た。タイトルは「息子たちの戦 争~親たちの知らない新“就活”戦線」。一橋大学、早稲田大学など超上位校の男子学生たちが就活に苦戦する姿を追ったドキュメンタリーだ。「(内定が決ま るまでの)苦しい気持ちがよく分かる」と、ポツリと息子が言う。たぶん内定していなければ、私も子供も見られなかったと思う。

 しかし、息子はさらに就活を続けた。勤務先が都内ではなかったためだ。「自分の生まれ育った東京で働きたい」というのが彼の希望だったのである。

 そして、12月18日に内定が出た都内の学校で働くことになった。

 教師という職業は、まったくの想定外だった。大学に入学したときも、いや、就活を始めた大学3年の秋ですら、私は予想していなかった。ゴールデンウイーク前に「持ち駒」がなくなったときに就活からリタイアしていたら、こういう結果にはならなかっただろう。

 

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2011年

7月

11日

母と子の444日就活戦争 (4)

■親こそ我が子の就職の「キーパーソン」に

 例年、4月の今頃は、大手企業を中心にした採用活動がピークを迎える。順調に就活を進める学生にとっては面接ラッシュとなる時期だ。

 しかし、3月11日の東日本大震災で、就活の様相は一変した。日本経団連は、震災4日後の3月15日に、企業に対して2012年入社対象者の採用活動について、被災・影響を受けた学生に配慮し、エントリーシートなど提出締め切りの延長をはじめ可能な範囲で最大限の対応をするように呼びかけた。その後、パナソニックが採用活動開始時期(エントリーシートによる選考後の採用過程)を当初予定していた4月から6月以降に延期を決定するなど、大手企業の新卒採用活動の日程延期が相次いでいる。

 エントリーシートの選考結果がこない、説明会や面接が延期されて見通しが立たないなど、就活中の学生にとっては不安なことが多いだろう。でもこれを仕事や会社のことをじっくり考えたり、親子で仕事や働くことを語り合う機会にしてはどうだろうか。

 前回、息子の就活のキーパーソンとなったHさんに触れた。「Hさんみたいなキーパーソンがうちの子にもいれば」という声も聞こえてくるが、本来は子どものことを誰よりもよく知る親こそが、そのキーパーソンになれるはずだ。

 今回は、就職における親の関わり方に触れてみたい。

 私の場合は、「母と子の444日就活戦争」というタイトルで原稿を書いているため、べったりという印象をもたれるかもしれないが、現実は違う。

 仕事が忙しかったため、息子の就活に関わったのは、エントリーシートの添削と面接の練習が数回、あとは息子が面接に進む際に、知り合いだったその企業の社員の妻に「本当はどんな会社なの?」と内情を聞くくらいであった。

 あとは何をやったかというと――普通に暮らしていただけだ。ただ面接のときには、天国の父に「K(息子の名前)を守ってください。あの子なりに一生懸命頑張っていますから」と祈ったりはした。でもその祈りはなかなか届かなかった。

 

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2011年

7月

03日

母と子の444日就活戦争 (3)

■就活に失敗する典型的パターンに陥っていた息子

 最終面接まで進んだ憧れの企業から「益々のご健闘をお祈りいたします」という言葉とともに不採用の通知を受け取った息子。ゴールデンウイーク前にいわゆる「持ち駒」がなくなる状態になったが、今思うと、それは無理もないことだった。

 就活当時、息子がアプローチした会社を把握していなかったが、今改めて聞いてみると――エントリーシートを提出したのは10社ほど。平均が23 社というから、その半分以下しかない。その会社名を聞くと、TBS、テレビ朝日、テレビ東京などの在京キー局をはじめとし、芸能プロダクション、音楽制作 会社、教育関係企業などなど。たぶん何万人もエントリーしそうな人気企業しか提出していなかったのである。

 しかも、息子の企業選びのポイントは、自分の関心のある「お笑い・音楽・教育」のみだった。「お笑いも音楽も人を幸せにするから携わりたい」と 息子。中学や高校の悩み多き時代に、その2つが随分心の支えになったらしい。さらに、大学2年のときに始めた塾の講師の仕事がことのほか面白く、「子ども に教えるのは面白い、熱くなれるものを見つけた!」と、大学3年の1月頃から、教育や教師も視野に入っていた。

 息子いわく、「この3つの好きな仕事以外やる気がしなかった」そうである。

 好きなことをする、そこに絞るというのは、学生のやりがちな行動ではあるが、それはまた就活に失敗する典型なパターンでもあるのだ。

 そのパターンというのは企業のことをよく知らないということに尽きる。

 息子のみならず学生は驚くほど企業を知らない(いや我々親世代だって学生のときには同じだったかもしれないのだが)。ここ数年、女子学生を対象 に講演する機会が多いのだが、その際、「皆さんの知っている会社はどこですか?」と必ず聞くようにしている。そうすると、判で押したようにまず名前が挙が るのは、「キリン」「アサヒ」「サントリー」というビール飲料メーカーである(女子学生はビールが好きなんだろうか)。

 つまりテレビなどでよくCMを流している一般消費者向けの会社、BtoCの企業しか知らないのである。国内証券取引所に上場している企業ですら 約4000社ある。少しオーバーに言えば星の数ほど会社はある。でも、学生が知っている企業数といったらどうだろうか、せいぜい20社か30社ではないだ ろうか。

 ちなみに大学1年の娘に聞いたところ、最初に出た企業名が「日経」というのはご愛嬌(あいきょう)だが、挙がった社名は消費財メーカーを中心にジャスト15社。まるで、テレビのゴールデンタイムの提供枠を聞いているようであった。

 上場会社には、法人向け事業が主体のBtoB企業も多いが、そういった企業は消費者にCMを打つ必要がないため、学生の間の認知度は当然低くなる。


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2011年

6月

19日

新しくロゴを考えてみました。

ロゴサンプル
ロゴサンプル

新しいロゴどうですか?

 

まだまだ試作1号なので変更の余地ありですが・・・

 

とりあえず第一弾という事で^^

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2011年

6月

08日

母と子の444日就活戦争 (2)

「サイレントお祈り」つらい春の到来 」

■「お祈りの手紙」がやってくる

 春は就活生にとってはつらい季節ではある。それは静かにお祈りを捧げられる季節だからだ。誰にか。それは、そこで働きたいと志望した会社に、である。

息子がある日、パソコンに向かいながら、浮かない顔で「ああ、また祈られているのか」とつぶやいた。

 「祈り? 何、それ?」と私。「サイレントお祈りだよ」と息子が答える。

 サイレントお祈り――就活生にとっては当たり前となっている言葉を、私はこのときはじめて聞いた。企業から送られてくる不採用通知の最後に、 「益々のご健闘をお祈りいたします」と結ばれていることから、その言葉は生まれたらしい。「お祈り」とはすなわち不採用の意味なのである。さらにサイレン トというのは、通知はされていないものの、すでに不採用が決まっている状態を指す。

 「サイレントお祈り」も、もちろん、我々親世代の就職の時にはなかった現象だ。
親世代の場合は、いい知らせは電話や郵便で知らされるが、逆の場合は、ある期日まで連絡がこなかったらスパッとあきらめて、次の手を打っていた(と思うが、どうだろうか)。

 でも、今の子供たちは、宙ぶらりんの状態のままで不安を募らせている。サイレントお祈り――そんな新語が生まれるほど、今の学生はタフな就活を強いられている。

 

 

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